Z meets RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2018 Vol.2

【編集長より】
完全に時期を逸してしまいましたが、REDBULLさんのイベントの記事をアップします。会場の雰囲気、音楽、展示が完璧にマッチした忘れがたいイベントでした。


「好きな映画はなんですか?」と聞かれた時にいつも忘れてしまうのが「ナイトミュージアム」です。ダメな要素が全くない、楽しめて、笑えて、ちょっと泣けて、ハッピーエンドで終わる安心感と必要ないほどのハイクオリティな画作り。なのですが、一番グッとくる要素は、アメリカの自然史博物館に深夜に忍び込むワクワク感だと思うのです。今にも動きそうな剥製や人形と一緒に戦う楽しさたるや!(実際に動いたらホラーでしかなさそうですが)。

思えば子供の頃から人気(ひとけ)のない博物館的なところが大好きでした。楽しくて仕方ないけど、心細くてお尻がちょっとだけムズムズするあの感じ。いつか夜の博物館に忍び込めたら、というのが小さな頃の夢のひとつでした。ナイトミュージアムのようにふとした時に思い出すレベルではありましたが。

そして夢は叶いました。RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2018、やくしまるえつこさんによる“「わたしは人類」インスタレーション+特別集会「国立科学博物館の相対性理論」”の会場は上野の国立科学博物館。氏による、世界最大の国際科学芸術賞アルスエレクトロニカ・STARTS PRIZEグランプリを受賞した作品「わたしは人類」の展示と相対性理論による同曲の演奏が行われるプレミアムなイベントです。江戸川乱歩の猟奇物、衛生博覧会で生首やらが見つかるあの上野公園。

上野のあの独特の雰囲気ってなんなのでしょう。傷痍軍人さんも集団就職も見たことはないですし、北の玄関口と言われてもピンと来ない。ただ頭でっかちになるほど詰め込まれた知識がそう感じさせるのですかね。

また脱線しました。とにかくワクワクしながら小走りで暗くなった上野公園を突っ切り会場へ。

イベントエントランスで輝くRED BULL MUSICのロゴ。薄暗めで期待感が増します
Photo: Taisuke Nakano / MIRAI records


人類の進化がテーマの展示スペースがある地下2階が今回の舞台です。ステージ上には「わたしは人類」の遺伝子組換え微生物が設置され、その周りでメンバーが演奏を行います。やくしまるさんはオリジナル9次元楽器・dimtaktを片手に歌声を響かせます。巨大な原始の哺乳類の骨格標本に囲まれた暗い空間がライトで照らされ、その中で聞く演奏と歌声はこの世のものとは思えない浮遊感。

ライブはこの雰囲気
Photo: Kenshu Shintsubo / MIRAI records

輝く遺伝子組換え微生物をバックに
Photo: Kenshu Shintsubo / MIRAI records


ライブが終わるとステージ転換が行われて、「わたしは人類」を間近で見ることができました。光る容器の中で確かに生きている作品を目の前にすると、周りの雰囲気も相まって、脳が混乱し情報処理が追いつかないようななんとも不思議な感覚になりました。

Photo: Kenshu Shintsubo / MIRAI records

Photo: Taisuke Nakano / MIRAI records

Photo: Kenshu Shintsubo / MIRAI records

人類がどのように誕生して進化をしてきたのかを展示するこのスペースで、「人類滅亡後の音楽」をテーマにした作品が演奏されるアイロニーが素敵でした。会場や雰囲気も含めて素晴らしいインスタレーションを堪能しました。


【おまけ:夜も入れる博物館や美術館を調べてみた】
意外とあるのですね...。

国立科学博物館
今回の会場。毎週金曜と土曜日は20時まで開館(入館30分前まで)。じっくりと回ってみたいですね。

東京国立博物館
同じく上野のこちらは毎週金曜と土曜日は21時まで。平成館と法隆寺宝物殿エントランスは一般への貸し出しも行っています。

インターメディアテク
丸の内KITTEにある東京大学の学術文化財が展示されています。こちらも金曜と土曜は20時まで。そして入場無料です。

森美術館
六本木ヒルズの52階、53階にあるこちらは22時まで。仕事の後にでも焦らず美術鑑賞ができる貴重な施設です。

サントリー美術館
東京ミッドタウン内で金曜と土曜は20時まで開いています。この立地だと観終わってからもやっているお店には事欠かないですね。


取材・文=小野村 嘉人

#MUSIC

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