韓国在住ライターErinamが選ぶ「意外とチルな韓国ミュージック」プレイリスト

K-POPにゴリゴリのラップミュージックなど、世界と十分にタメを張れるクオリティのものが多数登場している韓国のミュージックシーン。とはいえ総じたイメージとしては、アッパーでアグレッシブなものが多いという印象を抱いている人がほとんどではないだろうか。だが、本特集で見てきた韓国の人々が一様ではないように、音楽シーンにもまた、豊かなバリエーションがある。ここでは、韓国在住のライター・Erinamがカルチャーにどっぷり浸かる時間の中で最も日常をともにしている「チルアウトな音楽」のプレイリストをお届けする。

Erinamのコメント
韓国の音楽が一般的にどういうイメージなのか考えてみると、けっこう派手なイメージがあるのではないかなと思いました。昔はポンチャックだったり、今もK-POPっていうと割と派手で激しいダンスミュージックのイメージが強いんじゃないかなと。私もいつも韓国の音楽を聞いていますが、実際日常的に聞いているのはよく作業用BGMとして聞かれるLo-fi HipHopだったりとか、メロウでchillな音楽が多いです。メディアでよく伝えられるような「いわゆるK-POP」とはちょっと印象の違う、家で流しておけるような、ゆったりしたオススメ音楽を集めてみました。



1. Timid - Jeebanoff, Changmo
去年DEANやパク・ジェボムを差し置いて韓国大衆音楽賞R&B ソウル部門で最優秀も受賞し、一気に注目されるようになったjeebanoff。耳当たりの良い歌声でどんなシーンにもマッチする彼の曲は、気づけば何度も聴いてしまいます。

2.Blind - CherryCoke
もともとLike IdoのMVをyoutubeで見つけて知ったのですが、韓国の女の子の今の感覚をギューッと詰めこんだような映像で、ものすごくトキメキました。音楽もどれもものすごくトレンドを押さえている感じで、吐息交じりの気だるい歌声にもキュンとします。

3. Moonstruck - Peejay Feat Qim Isle, Oh Hyuk
音楽プロデューサーPEEJAYが手がけ、ラッパーのQim Isleと人気バンドHYUKOHのオ・ヒョクが参加している楽曲です。オ・ヒョクをフィーチャリングした楽曲は数多いですが、ユニークなQim Isleのラップとの掛け合い新鮮でものすごく良い!と感じたお気に入りの曲です。

4. New dress girl - Samuel Seo
ラップも歌も作曲もこなすSamuel Seo。2015年のアルバムFRAMEWORKS収録ということでちょっと前の曲なんですが、このアルバムは1曲1曲、曲のイメージを彼の顔にペイントを施してアートワーク作品として発表しており、そういった表現の仕方が面白くて、曲より先にアートワークで「なんだこの人は?」と気になった人でした。MVを見ても彼の芸術的感性をすごく感じます。もちろん曲も最高!

5. idiot - oceanfromtheblue
まさに「ローファイ」なアルバム。もともとSoundCloudで曲を発表していたのを聴いたところから、ずっと聴き続けていたのですが、まだまだNAVER(韓国の大手検索サイト)で検索しても情報が出てこないようなアーティストです。にも関わらず、今年出したアルバム『Luv-fi』はiTunesのアルバム人気チャートで一気に5位にまで駆け上がっていて、今後どんどん注目されそうです。

6. Visit 인사 - Room306
曇り歪んだ雰囲気とノスタルジーを醸し出しながら空気の上をつくようなエレクトロニカサウンドが心地良い3人組バンドRoom306。気だるい雰囲気を纏ったボーカルのホン・ヒョジンの歌声はじっと家で過ごしている時に聴いていたい、気張らない日にピッタリの音楽だと思います。

7. 너의 파도 - Bye Bye Badman
Beach House、Yeah Yeah Yeahsなど人気アーティストのプロデューサーである米国のChris Coadyを迎えて作業したアルバムからの1曲。優しくて幻想的な雰囲気なのですが、どこかキラキラしてて青春の終わりのような刹那も感じる曲。海の上でゆらゆら揺れてるような気分になります。

8. HA:TFELT - I wonder
Wonder Girlsというアイドルグループで活動していたイェウンがDynamic DuoやCrushなど有名なラッパーが所属するAmoeba Cultureに移籍して発表した楽曲。Dynamic DuoのGaekoとフューチャリングしていますが、ラップと歌声がマッチしてて新しい彼女の一面を見つけた感じでした。去年は、同じくWonder Girls出身のソヒが映画釜山行きに女優として出演したり、ソンミがソロで大ヒットしたりとそれぞれ各方面で新しい魅力を発揮してて、素晴らしいなーと思いました。

9. Don - NO:EL
昨年『高等ラッパー』というラップバトル番組に出演していた、恐るべき2000年生まれです。まだ高校生でありながら自分のスピーカーとマイクを買い、直接録音スタジオに行って録音をして、SoundCloudに曲をアップしていた実力派です。これらの楽曲は、その後、アルバムとして正式に発表されました。色々素行の面で問題もあったようですが、ものすごい才能を感じます……。

10. Don't Pllay - Sik-k
今やものすごくメジャーな存在となったSik-kなので説明不要!かと思いますが、メロウなサウンドで普段ラップを聞かない人にも勧めたいラッパーです。とにかくどの曲も聴きやすくて、スッと入ってくる感じがします。2年前の最初に出したEPアルバムの曲なんですが、どの曲も素晴らしいのであえて古いアルバムから...…。

11. In This Blue - Rheehab, SLCHILD
2017年の終わりにデビューしたばかりのRheehab。新人はメジャーレーベルや大規模な予算の映像・主流メディアでの露出などの支援がなければ難しいと言われる中で、ひたすら一人でSoundCloudやYouTubeのようなメディアを介して、300万人を超える視聴数を記録し名前を知らせたというアーティスト。まさにチルアウトにピッタリな感じで、まだ曲数はとても少ないですが今後楽しみな存在です。

12. Dali, Van, Picasso - Beenzino
ラッパーでありながらソウル大学出身で文学的な歌詞を書き、自ら仲間たちとチームを作ってアートワークやMVも制作するなど、芸術的な才能も光るBeenzino。現在は兵役中で活動していないのですが、やっぱり外せないと思ってこの曲を入れました。親交の深いPeejayのプロデュースです。自身に似てると話題だったトップモデルのキム・ウォンジュンがシングルのカバーになったのもトリックのようで面白かったです。

13. 너의그늘 Lean On You - CAR, THE GARDEN
以前はMayson The Soulという名義で活動していたのですが、ソウルというネーミングから音楽ジャンルのイメージが絞られるのではないかということで、友人であるHYUKOHのボーカル、オ・ヒョクの命名によるCAR, THE GARDENという名義に。最近も注目のラッパーPenomecoとコラボして話題になりましたが、これまでにも名だたるアーティストと共作しています。浮遊感が気持ち良い中でどこかセクシーな歌声が魅力的です。

14. Beside Me - CODE KUNST
歌手で作曲家のCODE KUNSTが豪華なフィーチャリングアーティストを迎えて制作したアルバム。このアルバムがすごく良くて、Lee Hiとの楽曲「X」にするか迷ったのですが、客演したSURANのジットリした歌声と韓国ヒップホップの大御所YDGの癖のあるラップが好きなのでこちらに。独特な世界観のMVも好きです。

15. 모두 주세요(Everything To Me) - Shin Hae Gyeong
夢幻的なサウンドと詩的な歌詞で独自の世界観を作り出しているシンヘギョン。韓国にもファンの多い岩井俊二監督の映画『undo』のようなイメージで撮りたかったというMVも、逆光をうまく利用した映像が美しいです。アルバムのアートワークにもこだわりを感じます。

16. Take Me - MISO
神秘的な雰囲気と独特な表現方法が魅力のMISO。DEAN、CRUSH、MILLIC、offonoffなど今の韓国の音楽シーンを先導しているClubEskimoクルーの一人で、最初youtubeで見ていた時は韓国人だと分からなかったほど独自の感性を持っているように感じました。揺らめくアニメーションが不思議なMVも素敵です。

17. Dawn - 2xxx! ft. Rad Museum & punchnello
MISOの紹介にも書いたClubEskimoのクルーの一人2xxx!の今年発表した、初のEPアルバムの曲です。旬で今っぽくてお洒落なイメージがあったんですが、その一方で若者のどこか寂しさとか虚しさを抱えているような雰囲気、その中を流れるパンチネロの淡々としたラップが良いです。

18. Dance 춤 - YESEO
エレクトロニックシーンで注目されている新人シンガーYESEO。刹那的なメロディーに乗って悠々と流れてくるような歌声が美しいです。YESEOの夢幻的な世界観の曲は夜になるといつも聴きたくなります。

19. Moonlight Dancing - Fromm
本当に本当に好きな曲なので、ぜひ聴いていただきたくて入れました。MVも本当に素晴らしくて、ゴッホの絵画「月光」を連想させる画面上での青と黄色の使い方だったり、照明での光と影の表現、登場するダンサーや一発撮りのような手法でゆらゆら移動していくカメラワーク、『グランド・ブダペスト・ホテル』のようにシーン毎に画面サイズがシーン毎に自由に変化するのも面白くて、何度も見ました。余白を残した弦楽器の伴奏の上に、プロムの伸びやかな歌声が心地良いです。

20. Creep - DUVV
ニューヨークとソウルを交互に活動する夢幻的な雰囲気のR&BシンガーDUVVがソウルのアーティストと作業した『WITH YOU IN MIND』というアルバムから、韓国の音楽プロデューサーG-SLOWと作業した楽曲。夢幻的な歌声が心地の良い歌。

21.PROSPER - CIFIKA
3月の日本公演も盛況に終わり、日韓両国で注目が集まっているエレクトロニックミュージシャンCIFIKAのセカンドアルバム『プリズム』の1曲目なんですが、聴きながら曲の展開が全然想像できないユニークな曲だったので、一聴して心を掴まれました。

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